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Media Spice!
松木直也のマイイートロード
***No.46


「東京カリ〜番長」調理主任水野仁輔さんの
「カレーとスパイスのホット・ホット・ホット」

美味しいカレーを作る上で、スパイスの存在は欠かせない。
それは分かっているけど「何をどう使っていいかが分からない…」という方、多かろうと思います。
そこで今回は、カレーをコミュニケーション・ツールとして全国各地に
“ハッピーな時間”を提供している出張料理ユニット『東京カリ〜番長』の調理主任・水野仁輔さんに、
スパイスを使った美味しいカレーを作る“秘訣”を教えていただきました。


Photographs by Takashi Sakata

「東京カリ〜番長」調理主任水野仁輔さん


 水野仁輔さんは、『東京カリ〜番長』(全国各地のクラブやイベント会場に出向いて、その場の雰囲気に合わせたカレー&音楽を提供する7人組の出張料理ユニット)の調理主任。そのカレーに対する想い≠ヘ凄まじく、年間にカレーを食べる回数、なんと400回以上!また、これまでに考案したカレーのレシピは600種類を超える(『東京カリ〜番長』は2度と同じカレーを作らない)。さらに、カレーに関する著書も多数。今年6月には、『カレーになりたい!』(理論社)という本まで出版している。 

  さて、まずはそんな水野さんに、カレーとスパイスの関係についてお伺いした。
「スパイスを使ったカレーと聞くと『ハードルが高いのでは?』と思う人がいますが、実はもの凄く簡単なんです。例えば、市販のルウを使ってカレーを作って、最後にスパイスを1種類加えるだけでも、驚くほど味わい深くなりますよ」

  ウム、たしかにこれならすぐにでもチャレンジできる。しかし、これはあくまで初級編。カレー専門店などでは『数十種類ものスパイスを使って…』なんていう言葉もよく耳にする。本格的にスパイスの世界に足を踏み入れるには、やっぱり相当な覚悟が必要なんじゃないか?

「いやいや(笑)。実際は本場インドでも、10種類以上のスパイスを使ったカレーなんてほとんどありません。スパイスは個性が強いので、何十種類も入れたら逆に特性が分からなくなっちゃう。だから、必要最低限でいいんですよ」

  ならば!ということで、早速、家庭でも作れる美味しいカレーの作り方を教えていただいた。その名も『なめらか野菜カレー』。市販のルウは一切使用せず、ローリエ、カルダモン、シナモン、クローブなどのスパイスで作るカレーなのだが、コツさえ掴めば意外とカンタン。さらに野菜たっぷりで、これからの季節にピッタリの味わいでありました。

  ところで、カレーには「煮込めば煮込むほど旨くなる」というイメージがある。というのも、私は晩ごはんがカレーの場合、必ず次の日の朝も残りのカレーを食べる#hの人間なのだが(こういう人多いんじゃないかな)、カレーは当日より翌朝、さらに言えばその翌日のほうが旨いと感じる。が、水野さんは「前日より多少味がなじむということはありますが、煮込めば煮込むほど…、ということはありません。フレンチだって、いちばん美味しいブイヨンをとるのにせいぜい7〜8時間程度。そもそも煮込むっていうのは素材の味をソースに移す作業なので、数時間煮込めば旨みが出きって、それ以上は変わらないんです」と。

  さらに、私は「○○カレーと××カレーを混ぜると旨い!」という、いわゆる市販のルウをブレンド#hの人間でもあるのだが(こういう人も多い)、それについても「食品メーカーの人が長年の試行錯誤の上でひとつのブランドを作るわけですから、複数のルウをブレンドするより、○○カレーなら○○カレーだけで作った方が絶対旨いんですよ」と。

  ……。うっそー?≠ナあった。ガーン≠ナもあった。グレてやる≠ニさえ思った。でも、水野さんはこう続ける。

「カレーの世界には誤解や迷信もたくさんありますが、それらも全部含めてカレーの楽しみ≠ネんです。例えば、隠し味ひとつとっても『アレ入れたら旨い』『コレ入れたら旨い』とか、いろんな意見があります。たとえ、それが理論的には無駄なことだったり、間違った解釈だったとしても、食べる人が美味しくなってると思えば、それは本当に美味しくなってるんですよ。だから僕は、美味しいカレーの作り方に正解や間違いなんてないと思っています。ただ、もしひとつだけ正解があるとすれば、それは食べてくれる人の笑顔を頭に思い浮かべながら、ココロを込めて作ることじゃないですかね」

美味しいカレーを作りたい!≠ニ思う気持ちと、食べてもらう人への愛情=c。それこそが、カレーをより美味しくする究極のスパイス≠ネのである。

  さあさあ、皆さんもスパイスを使った美味しいカレーで、大切な人とホット≠ネひとときを過ごしてみては、いかがざんしょ?

「東京カリ〜番長」調理主任水野仁輔さんの「カレーとスパイスのホット・ホット・ホット」
水野さんのご自宅には、カレーにまつわるさまざまなものがある。中には、こんな↑ユニークなものも。
 

PROFILE
水野仁輔さん
『東京カリ〜番長』の調理主任。全国各地で音楽やアートとの多彩なコラボレーション・イベントを開催。昨年には東京タワー内にある『東京カレーラボ』を小山薫堂氏と共同プロデュース。また、『初心者的カレーの鉄則』(日本放送出版協会)や『感動! 炒カレーいつものルウだけで。未体験のうまさ。』(主婦と生活社)など、今年に入って4冊の本を出版している。


Curry & Music 〜聴きたいときが、旨いとき〜

カレーに欠かせない“スパイス”のひとつに、“音”がある。「その場にいるすべての人を、一瞬にしてひとつにすることができる。それがカレーと音楽の共通点ですね」と水野さん。ではいったい、カレーに“合う”音楽とはどんなものなのだろう?ということで、『東京カリ〜番長』水野仁輔セレクト、『カレーを食べているときに聴きたい音楽』をご紹介します。

OHIO PLAYERS『HONEY』 甘口のカレーには…
OHIO PLAYERS『HONEY』
ファンクの歴史に大きな足跡を残した『オハイオ・プレイヤーズ』の名盤。「やはり甘口のカレーは、甘い歌声と甘いメロディで!」と水野さん。ジャケットもめちゃめちゃ“甘口”です。
WAR『Why Can't We Be Friends?』 辛口のカレーには…
WAR『Why Can't We Be Friends?』
『ウォー』が1975年に発表した傑作。「その他、『Pファンク』や『ファンカデリック』、あと『JB(ジェームス・ブラウン)』などでもいいですね」と。つまり、辛口には“シャウト系”ってことです。
DONNY HATHAWAY『LIVE』 『なめらか野菜カレー』 (今回作っていただいたカレー)には…
DONNY HATHAWAY『LIVE』
1971年に録音された歴史的なライヴ・レコーディング。「口当たりがなめらかで、優しい味わいのカレーを食べるときには、ぜひ『ダニー・ハサウェイ』にいい声で歌いあげてもらいたいですね」と。バリバリのパンクやハード・ロックなどは避けよう。


カレーを彩るスパイスいろいろ

「いきなりスパイスをミックスするのはちょっと…」という方のために、市販のカレー粉+1種類で、驚くほど本格的な味わいへと変貌させてくれる心強いスパイスたちをご紹介。

ガラムマサラ @ガラムマサラ
インド料理に欠かすことのできないミックス・スパイス。これを“隠し味”に使えば、あっという間に本格スパイス・カレーに。
クミン Aクミン
これぞまさにカレーの香り。スパイスの基本中の基本。清涼感の中にわずかな甘味と苦味があります。
コリアンダー Bコリアンダー
クミン同様、カレーには必要不可欠なスパイス。柑橘類を思わせる甘さと爽やかさ、さらにほのかな苦味も。
カルダモン Cカルダモン
レモンのような爽やかさ、花のような高貴な香り…。種を空いりして、ミルでひくのが水野さんのオススメ。


水野仁輔さんおすすめ『なめらか野菜カレー』

なめらか野菜カレー

1.油を火にかけ、「ローリエ」「カルダモン」「シナモン」「クローブ」の4種類のスパイスを投入。「まずは油にスパイスの香りを移して、次にスパイスの香りをまとった油を食材に絡めていく。これがスパイス料理の基本。コツは、油が冷たいうちからスパイスを入れて、ちょっとずつ温めていくことです」

2.スパイスのまわりからフツフツと泡が出たり、クローブが原型より膨らんでくれば、それは油にスパイスの香りが“いい感じ”に移っている証拠。そこに、タマネギを入れて炒める。「常に強火で炒めましょう。あと、基本的には鍋の中はあまりかき混ぜないでしばらく放っておいて、下の方のタマネギが焼けてきたかな?というぐらいで一度かき混ぜる。これを繰り返していくと、短時間で甘味が出て、なおかつ香ばしく炒められますよ」

3.15分ほどでタマネギがきつね色に。色づいたタマネギのまわりが油でコーティングされたような感じになっていればOK。その後、「コリアンダー」「ターメリック」「クミン」「チリパウダー」という4種類のパウダー・スパイスを加えてかき混ぜ、それらの香りも絡めていく。「ここまで出来れば、カレーはもはや完成したも同然です(笑)」

4.3にニンニクやしょうが、トマト、にんじん、じゃがいも、ナスなどの野菜を投入(肉を入れてもOK)。水を加えてコトコト煮込む。「水を入れて煮込みはじめると、それまで野菜に絡まっていたスパイスの香りが今度は水(ソース)へと溶け出していくんです」。しばらく煮込んだのち、牛乳を加えて味をまろやかに。さらにオクラを入れて(半分に切って入れると、ネバネバ感がカレーに溶け出して旨いよ)、塩をふり、最後に「ガラムマサラ」を加えれば完成!

なめらか野菜カレー
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