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松木直也のマイイートロード
***No.58

『メゾン・トロワグロ』オーナーシェフミッシェル・トロワグロさん&
『キュイジーヌ[s] ミッシェル・トロワグロ』エグゼクティブシェフ兼支配人 リオネル・ベカさんに学ぶ
「おいしいソースって、何?」

フランス・ロアンヌにある三ツ星レストラン『メゾン・トロワグロ』の
3代目オーナーシェフ、ミッシェル・トロワグロさんは
「フランス料理がこれだけ世界で評価されているのはソースの存在のおかげ」だと語る。
では、ミッシェルさんの考える「おいしいソース」とは?
自身のソースのことや、家庭でもできる簡単ソースの作り方など、いろいろ伺ってきました。

写真:Ichi Delarent、坂田 隆 通訳:勅使河原 加奈子

『メゾン・トロワグロ』オーナーシェフミッシェル・トロワグロさん&『キュイジーヌ[s] ミッシェル・トロワグロ』エグゼクティブシェフ兼支配人 リオネル・ベカさん

  フランス・ロアンヌにある『メゾン・トロワグロ』は、1968年から40年以上に亘りミシュランガイドで三ツ星に輝き続ける名店だ。
  もともとは小さなホテル・レストランだったこのお店の名を世界中に知らしめたのが、ヌーヴェル・キュイジーヌを牽引したジャン&ピエール・トロワグロ兄弟。井上旭シェフや三國清三シェフなど、数多くの日本人料理人も彼らのもとで修業を積んでいる。

  ちなみに、兄のジャン・トロワグロさんはソースの神様≠ニまで称されたお方だが、『メゾン・トロワグロ』にとってソースとはどんな存在なのだろう?ピエールさんの息子で『メゾン・トロワグロ』の3代目オーナーシェフ、ミッシェル・トロワグロさんに伺った。
「伯父のジャンが日本でソースの神様≠ニ呼ばれているとは知りませんでしたが、彼に類い稀なソース作りの才能があったのは事実だと思います。肉の火の入れ方や味付けなど、厨房での彼の動きを見ていてそれを凄く感じましたね。ただ、実は私の父も、ソースを作らせたら凄く上手な人です。厨房では2人の役割がはっきりと分担されていたので、父がソースを作る回数は少なかったんですが、父が作るソースも本当にエレガントで素晴らしかった。やっぱり『メゾン・トロワグロ』にとって、ソースはなくてはならないものというか、相思相愛の関係にあるんです。私も私のファミリーも本当にソースを愛していますし、ソースがあると落ち着くんですよ」

  確かに『メゾン・トロワグロ』には、世界的に有名な「サーモンのエスカロップ すかんぽ風味」をはじめ、ソースが顔≠ニなっているスペシャリテがたくさんある。そしてそれらは、ジャン&ピエールさんからミッシェルさんへと受け継がれている。が、ミッシェルさんは「ただ伝統を守るだけではダメ」だと語る。

  「ここ10〜20年でフランス料理のソースは劇的に進化しました。バターやクリームを使う量が激減してソース自体が軽くなった。また、昔だったらソースひとつ作るのに凄く複雑な工程があったんですが、現在は素材に火を入れるのと同時、あるいは火を入れたあとに瞬間的に作るのが主流。個人的には、酸味にポイントをおいてソースを作るようになりましたね」

  ミッシェルさんが言うと簡単そうに聞こえるが、これはソースの基礎はもちろん、さまざまな知識や経験があってこそ成せる業。いったいどのようにしてミッシェルさんはソースを習得したのだろう?

「その質問に答えるのは非常に難しいですね。というのも、今の時点で私はまだソースを習得していないと思うんです。ソースとはいわば錬金術のようなもの。自分の感情や体験などをベースに、いろんな要素を混ぜ合わせたり取り込んだりしながら黄金の比率を見つけるという作業なんです。私は1982年に『メゾン・トロワグロ』に戻って以来ずっとロアンヌで暮らしていますが、その頃のソースと今のソースは全然違う。そしてこの先5年の間にまた変わると思います。現状に満足しないで、常にリスクを背負って自分を追い込むことで、ソースを革新させていきたいんです。それにソースって、本能の赴くままに瞬間的に思いついたり閃いたりするものなんです。例えばここに肉や魚といった素材があって、その隣にソースがあるとします。でも、それらは2つの異なるものではありません。素材があったらソースはその中から引き出すもの。つまり素材の延長線上にソースがあるんです。私の場合はそのときどきの食材の状態や食材から出てきたものを味わったうえで瞬時にソースを作るので、2度と同じものは作れません。まさに即興ライブですね」

  さらにミッシェルさんはこんなことも教えてくれた。

「ソースって全部温かいものだと思われがちですが、例えばサラダを食べるためのドレッシングやマヨネーズなども実は立派なソースなんです。そのことを頭に入れておけば、きっとソースの概念が変わりますよ」

  ならば!ということで今回は、『メゾン・トロワグロ』で4年間セカンドシェフを務め、現在は新宿の『キュイジーヌ [s] ミッシェル・トロワグロ』のエグゼクティブシェフ兼支配人として腕を振るっているリオネル・ベカさんに、家庭で気軽に作れるヴィネグレットソースの作り方を教えていただいた。

  詳細は次ページで紹介しますが、これはソース=自分で作るものじゃない≠ニお考えの方にぜひお作りいただきたい。というのも、ポイントはホイッパーじゃなくフォークを使うということぐらいで、難しい作業は一切なし。かき混ぜるだけでソースができるのだ。

「ごく基本的なポイントを押さえれば誰でも簡単に作ることができます。あとは分量を少し変えて、自分の黄金比率≠見つけてください」とリオネルさん。

  そういえば、この10数年でフランス料理のソースが進化した理由をミッシェルさんはこう語っていた。

「料理人が時代の雰囲気を感じとって意識的にソースを軽くしたところ、お客さんがそれを高く評価し、さらに新しいものを求めた。その期待に応えようと料理人がより新しいものを作り出した。そんな料理人とお客さんの切磋琢磨が、ソースを革新させたんです」
  これは家庭の食卓も同じ 。作り手の「おいしいものを作りたい」という思いと食べ手の期待が、食事をよりおいしく、より楽しいものへと進化させてくれる。

  さあ、皆さんも食べる人の喜ぶ顔を思い浮かべながら、この秋、家庭のソース革命を!
PROFILE
ミッシェル・トロワグロさん
1958年フランス・ロアンヌ生まれ。『タイユヴァン』『ジラルデ』などの一流レストランで修業を積み、1982年に父と伯父がシェフを務める『メゾン・トロワグロ』に戻る。2003年「ゴー・ミヨ」誌の年間最優秀シェフ賞受賞。04年には「レジョン・ド・ヌール勲章」を受章している。
リオネル・ベカさん
1976年生まれ。2002年よりフランス『メゾン・トロワグロ』のセクションチーフ、翌年よりセカンドシェフに抜擢。そして現在はミッシェル・トロワグロ氏がプロデュースする東京『キュイジーヌ[s] ミッシェル・トロワグロ』のエグゼクティブシェフ兼支配人を務める。

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トロワグロ流・ソース“錬金術”いろいろ


「ソースを作っているときって、第六感みたいなものが働いて『何を足したらいいかな?』っていうインスピレーションが自然と降りてくる。何かに導かれていくような不思議な感覚がありますね」とミッシェルさん。そんな“トロワグロ”のソースの世界観を、リオネル・ベカさんに表現してもらいました。

※ こちらでご紹介している料理の中には、『キュイジーヌ [s] ミッシェル・トロワグロ』で実際にお楽しみいただけるものもございます。提供期間など詳細はレストランに直接お問い合わせください。

トロワグロ流・ソース
ジャルダン・ドゥ・レギューム  きんかんヴィネガーのヴィネグレット
「ジャルダン・ドゥ・レギューム」(“季節野菜の庭”という意味)にふさわしい目にもおいしい前菜。「食べるのがもったいない…」と思ってしまいますが、いざ食べてみると宮崎のきんかんを使ったヴィネガーの爽やかな香りが季節の野菜にベストマッチで、あっという間に完食してしまいます。サラダ感覚でどうぞ。 きんかんヴィネガーのヴィネグレット

この料理に合うおすすめワイン  コンドリュー 2007 アンドレ・ペレ
主にフランス・ローヌ地方で栽培されるぶどう品種・ヴィオニエを使用した白ワイン。酸が穏やかでボリューミー、そしてフィニッシュに厚みが。洋なしや白桃のような香りを放つぶどうの甘みが、野菜の甘みを引き立てます。主にフランス・ローヌ地方で栽培されるぶどう品種・ヴィオニエを使用した白ワイン。酸が穏やかでボリューミー、そしてフィニッシュに厚みが。洋なしや白桃のような香りを放つぶどうの甘みが、野菜の甘みを引き立てます。
コンドリュー 2007 アンドレ・ペレ


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牛フィレの赤ワインソース


牛フィレの赤ワインソース クリュ・ボジョレーのひとつであるフルーリーというワインと牛の骨髄を使った「ラ・ソース・オ・フルーリー・ア・ラ・モワル」は、『メゾン・トロワグロ』を代表するソースのひとつ。食べる前からいい匂いが漂いシアワセな気分になります。主役の牛肉を彩り鮮やかに引き立てているのは、トリュフが乗ったポテトのスフレと人参のピュレ。

この料理に合うおすすめワイン エトナ・ロッソ 2002 イル・カンタンテ
ネレッロ・マスカレーゼという品種を使用したイタリアの赤ワイン。シチリアの太陽をたっぷり浴びた濃厚な果実味と凝縮感、そして赤ワインソースに負けない力強さとバランスのよさが魅力です。
エトナ・ロッソ 2002 イル・カンタンテ


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イル・フロッタント


フランス語で“浮き島”を意味する伝統的なデザート「イル・フロッタント」。フランスでは家庭でも作られているポピュラーなお菓子も、トロワグロの手にかかるとこうなります。ココナッツのソースとマンゴー、ピンクグレープフルーツ、ライムの酸味が特徴。

イル・フロッタント

イル・フロッタント

この料理に合うおすすめワイン  ビルカール・サルモン ブリュット・ロゼ NV
“エキゾチック・シャンパン”の異名を持つエレガントな味わいが特徴のロゼシャンパン。デザートのひとときは心地よい刺激とともに楽しもう。
ビルカール・サルモン ブリュット・ロゼ NV


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家庭で気軽に作れる万能ヴィネグレットソース
家庭で気軽に作れる万能ヴィネグレットソース <材料(4人分)>
宮崎産完熟きんかんヴィネガー(なければシードルヴィネガー)40g、EXヴァージンオリーブオイル 80g、クルミオイル10g、粒マスタード40g、レモン汁少々、塩少々
<作り方>
1.ボウルに宮崎産完熟きんかんヴィネガー、クルミオイル、粒マスタード、レモン汁、塩を入れて混ぜる。
2.1にオリーブオイルを少しずつ加えながらさらに混ぜ、食べる直前にサラダに混ぜ合わせる。

フォークを使って混ぜるべし!
フォークを使って
混ぜるべし!

ヴィネグレットソースは乳化させて作るものとそうでないものがありますが、野菜に混ぜる場合は乳化させないのがリオネルさんのオススメ。なるべく空気が入らないよう、ホイッパーなどは使わずフォークで混ぜ混ぜしよう。
フォークを使って混ぜるべし!
野菜とソースを混ぜるのは、
食べる直前!

ヴィネグレットソースと混ぜた野菜は、時間が経つと水分が出てしんなりとしてしまう。野菜の食感を活かすために、ソースと野菜は食べる直前に混ぜよう。
僕が考えるヴィネグレットソースの理想の割合は、酢が1に対して油が4。それと、よくドレッシングなどが分離するのを嫌う人がいますが、実はヴィネグレットソースは分離していたほうがいいんです。あとは食べる直前に野菜にまんべんなく混ぜればOK。ぜひお試しください。
ミッシェル・トロワグロさん


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斬新かつ大胆な美食の世界へ、ようこそ
キュイジーヌ[s] ミッシェル・トロワグロ 2006年に『ハイアット リージェンシー 東京』の1階にオープンした『キュイジーヌ[s] ミッシェル・トロワグロ』は、ミッシェル・トロワグロさん自身の名前を冠した海外で唯一のレストラン。ミッシェルさんが世界中で出合った料理や素材、さらにフランス以外の料理のエスプリを取り入れた斬新かつ大胆な美食の世界を、豊富に取り揃えるワインとともにお楽しみいただけます。

キュイジーヌ[s] ミッシェル・トロワグロ
<住所>東京都新宿区西新宿2-7-2 ハイアット リージェンシー 東京 1F
<電話>03-3348-1234(代表) <営業時間>ランチ11:30〜14:00(最終受付13:30)、
ディナー18:00〜21:30(最終受付21:00) <定休日>水曜日(1月〜11月)
※9月21日(火)〜9月25日(土)はミッシェル・トロワグロさんが来日予定!
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