| 連載第48回
癒しのチャウダー
この冬はじめてカゼをひいた。今度のカゼはノドにきた。食事をしたくても、痛くて固いものが飲み込めない。僕は弱ったカラダにやさしいメニューとして、いつものように自家製のチャウダーをつくった。
チャウダーの語源はよくわからないけれど、ヨーロッパからアメリカに渡った移民たちがアメリカ各地でつくりだした、トロミのあるスープのことを言うようだ。クラムチャウダーがいちばん有名だが、同じ2枚貝を使ったものでもイギリス系は生クリームが入った白いタイプ、イタリア系はトマトスープで煮込んだ赤いタイプなど、バリエーションはさまざまだ。簡単につくれて温まるので、カゼをひいたときにもお奨めだ。
いまは牡蠣が旨味を増す季節。僕のようなアマチュアがレシピを語るのは少し気が引けるけれど、今回はすぎや風「オイスターチャウダー」のつくり方について。本当に、誰かに話したくなってしまうおいしさなのだ。
材料は近くのスーパーで手に入るものでいい。4、5人前をつくるとすると、小ぶりの生牡蠣を20粒くらいとタマネギ2個とジャガイモ4個、あとはあり合せの野菜でOKだ。シメジなどのキノコがあれば、よりおいしくなる。
最初にタマネギ2個をスライスしてオイルを敷いた寸胴鍋に入れて、しんなりするまでよく炒める。そこに大胆に乱切りしたジャガイモと、ニンジンやセロリなどの野菜を加えて混ぜ、フタをして10分くらい蒸し煮にすると、じんわりと野菜から旨味が出てくる。
飲み残しの白ワインを加えてさらに炒め、そこにコンソメスープをなみなみと注いで煮込む。キノコやローレルの葉があれば、それも一緒に入れて。ジャガイモが煮崩れるくらい軟らかくなったところで主役の生牡蠣を投入する。最後にバターと小麦粉とミルクでつくったホワイトソースを加え、塩加減を整えればでき上がりだ。
小ワザとして、白ワインを加えるときに用意しておいた生牡蠣の中から数粒をみじん切りにして一緒に混ぜると貝のダシが出て、でき上がってからの「ウマ〜い度」が違ってくる。
さらに鍋のジャガイモが軟らかくなったら、半分くらいをボウルに取り出し木ベラでつぶし、再び鍋に戻す。そうすることによってスープ全体が馴染み、よりマイルドになるようだ。
ふだんならおいしいと感じるスパイシーな刺激や歯ごたえのある食感も、体調の優れないときにはつらい。じっくりコトコトと煮込んだチャウダーは、そんなときにやさしさが伝わる、癒しのメニューといえるだろう。
|