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One Love Spice! ワン ラブ スパイス!
 
 
 
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One Love Spice! ワン ラブ スパイス! verse2

ワン ラブ スパイス
ワン ラブ スパイス

「物事の本質を理解する。すごくシンプルだけど、一番大切なことだと思う。」
 5歳から書道を始め、18歳という若さで師範になった書道家凌舟。白い紙に墨一色で表現するストレートさが書の魅力だと語る。筆の根元から先端まで余すことなく使った表情豊かな線や、一瞬のためと筆の返しで表現する美しいかすれ。リズミカルで素早い動作で書かれる彼女の作品は、華やかに彩られた絵画や鮮やかな色彩の写真のように多彩で魅力的な表情を見せてくれる。代表作に中国の漢詩をモチーフにした作品がある。その書を見ていると漢詩の中の情景や詠み手の感情が浮かび上がり、まるで自分がそこにいるかのように感じる。テクニックや道具に頼るのではなく、気持ちが大切という彼女らしさが伝わる素晴らしい書だ。

 高校卒業後、アメリカに渡り日本の魅力を再確認できたという彼女は伝統的な書の世界に入る。日々の稽古のほかにも何か今の自分にできることはないかと自身の書がプリントされたTシャツを作り始めたところ、思いがけない反響があり書に興味を持っている人が多いことに気づかされたという。海の近くで生まれ育った彼女は中学生の頃から波乗りに夢中になり、時間を見つけては今も海に出かける。自然に体を預け、海と向き合うと心も体も解放されるのだとか。縁があってウェットスーツメーカーともコラボレーションしている彼女の『海』『未来波』といったロゴは、欧文のあふれる波乗りの世界で波に溶け込みながらもひときわ輝いている。書を中心にデザインや書道教室など本業とは別の視点でも書の魅力を啓蒙し続けている凌舟。その名には『凌いで突き進む舟』という意味が込められているのだそう。小さな身体からは想像もできないほど大きなエネルギーで進んでいる彼女にぴったりの雅号だ。

 納得できるまで何百枚でも書くという日々の鍛錬、そして師匠や周りへの感謝と思いやりを怠らず生活の小さなことに至るまで物事の本質を捉え事象をストレートに受け止め、あるがままをリスペクトするのが彼女のスタンス。大作に取り組むときには動物の毛でできた大切な筆を使う。同じ筆には二度と出合えないともいわれる書の世界。便利だが化学物質の入った墨汁ではなく手間をかけてでも墨を擦り書に向かい、季節ごとに地元で採れた旬の素材を活かしたこだわりの和菓子をお弟子さんたちに振る舞うところにも彼女のVibesを感じることができる。妥協やごまかしの効かない書の世界で多くのことを学んだという彼女。そこから生まれる潔くも温かな書は彼女自身であり、だからこそ見るものの心に響き、感動を与えるのだ。

 形だけ綺麗に調えたものよりも気持ちが入ったものに感動するのは、書に限らず絵画でも料理でも私たちの仕事でも同じ。人の心を動かすのは人の気持ちなのだと、あらためて気づかされた。自分に他人に、世の中のすべてに正直で真摯である彼女が創り出す書は心の隅々まで響き渡り、忙殺されがちな日々の中、忘れていた大切な感覚を思い出させてくれる。60代でも若手と呼ばれる書の世界で目標をさだめ、そこに向かって突き進む彼女の姿は多くの人に共感され、周りを巻き込みさらに大きなムーブメントをまき起こしている。荒波を凌いで進む彼女の舟は、私たちの想像をはるかに超えるマニューバーを描き続ける。

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凌舟(りょうしゅう) 書家 師範
1978年生まれ。神奈川県藤沢市出身。師、寺原聖山・聖山社に所属。18歳という若さで師範の資格を取得。『凌舟』の雅号で本格的に書の世界に入る。書家としての活動のほか、藤沢駅南口近くのカフェ&ダイニングバーCOVOで料理の腕を振るう。地元湘南の旬の食材を、モダンでアットホームな店内で楽しめるCOVOでは、彼女と直接コミュニケーションをとることができる。おいしい料理に舌鼓を打ちながら、彼女のVIBESを直接感じてみては。

詳しい情報はこちらから ryoshu.jp
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